地ビールブームの先駆け
として登場した
「よなよなエール」

開発当初は
ブームに乗り
好調な売り上げを
記録しましたが、
その後
赤字が続く
苦しい経営に
陥ります。

しかしながら、
熱狂的なファンを獲得し、
そのファンに
支えられることで
12年連続の増収を
達成しました。

そんな、
どん底の経営状態から
日本を代表する
地ビールメーカーへと
進化できた
熱狂的なファンの
獲得の秘訣
とは
どういうもの
なのでしょうか?



1.熱狂を生む戦略

地ビールブームの先駆けとなった
よなよなエールは、
星野リゾート社長
星野佳氏の
海外での体験から
生まれました。

海外ビールの
種類の多さに
ヒントを得て、
日本でも
取り入れたのが
始まりです。

日本になかった
クラフトビールの文化を
生み出し、
さらに
商品の熱狂的なファン
生み出した秘訣は
どのようなもの
なのでしょうか。

熱狂的なファンを
生み出すためには、
まず
他との違いが明確化
されること
重要です。

そこで井出氏は、
トレードオフを利用しました。

一つの選択肢のみを選び、
残りの選択肢をなくすことで、
ライバルの減少を図りました。

井手氏は
難しい方法を
数度選択し、
そこで生き残ることで、
ガラパゴス諸島の
動物のような
個性的な商品になる
と述べています。

難しい選択肢とは、
実際
どのようなもの
だったのでしょうか。
よなよなエールでは、
業界初、
インパクト、
ユニーク
の三つの軸に
選択を行いました。

他社が
真似を躊躇する
ようなことを
行いました。
真似が
できないこと
ここでは
重要になります。

真似できる
ようなことでは、
差別化は
図れないからです。
さらにこれが、
業界初であることで、
新たな顧客を
得ることができます

また、
今までになく、
誰もしたことの
ないことを
することで、
インパクトを
生み出すこと
ができます

次に、
ターゲットは明確に、
狭くすることです。
あえて、
批判のある商品を
作ることを
心がけたと
井手氏は述べています。
批判があることで、
大衆全体からの
評価を気にする
大手との差別化が
可能となるのです。
また、
一部からの批判を
覚悟することで、
思い切った
商品開発ができます。
そのことにより、
2,3割からの
強い支持
獲得すること
ができるのです。

このような
挑戦をすることで、
熱狂的なファンの
獲得に
成功しました。

狭い市場に
ユニークな商品を
出すため、
失敗はつきものです。
そのため、
失敗を受容し、
リスクを取ることを
恐れないことが
熱狂を
生み出す基盤
となります。

 

 

 

 

2.ファンを大切にする

熱狂的なファンを
生み出した後、
ファンにファンで
いつづけて
もらうことが
非常に
重要になります。
井手氏は、
ファンを
飽きさせないことが
重要である
と述べています。

よなよなエールは
ネット通販での販売も多く、
会社とファンが
対面での接触は
少ない商品となります。
そこで、井手氏は
会社でのイベントや
賞の獲得といった
出来事を
数多くWeb上に
投稿しました。
くだらない内容でも
数多く投稿することで、
ファンとの接触を
ふやしたのです
また、工場見学といった
直接触れ合う機会では、
驚きや
予想以上であることを
常に意識し、
高い満足度を
得ています。

さらには、
ファンが
街中で参加できる
イベントも企画し、
ファンが
より熱狂的に
なることを
図りました。
会社が
エンターテイメントを
提供することで、
商品のファンは
ファンで
居続けてくれるのです。

これらの取り組みにより、
販売主とお客さん
という関係から、
愛する商品を
盛り立てる仲間
といった関係に
変化した
といえるでしょう。
熱狂的なファンを
大切にすることで、
商品の売り上げは
安定し
次の挑戦に
つなげることが
できるのです。


【ライター】田中 大貴
株式会社 Urth 最高執行責任者

大学では、建築学を専門としながら、2018年4月からは早稲田大学で「ビジネス・アイデア・デザイン(BID)」をはじめとした商学部の授業を受講。 その後、文科省edgeNextプログラムの一つである、早稲田大学GapFundProjectにおいて2019年度の最高評価および支援を受け、起業。 早稲田大学建築学科では、株式会社エコロジー計画とともに、コンサートホール、宿泊所の設計、建設に取り組んだ。現在は、「〇×建築」をテーマにwebサービスの開発、営業から、建築の設計及び建設物の運営に関するコンサルタントまで幅広い事業を行う。


【監修】野田 拓志
株式会社 ビジネスバンクグループ
経営の12分野ガイド
早稲田大学非常勤講師

大学時代、開発経済・国際金融を専門とし、 その後「ビジネス×途上国支援」を行う力をつけるために一橋大学大学院商学研修科経営学修士コース(HMBA)へ進学。 大学院時代に、ライフネット生命の岩瀬氏や元LINEの森川氏に対して経営戦略の提言を行い、そのアイデアが実際に事業に採用される。 現在は、「社長の学校」プレジデントアカデミーの事業部長として、 各地域の経営者の支援やコンサルティングを行う。2017年4月からは早稲田大学で非常勤講師として「ビジネス・アイデア・デザイン(BID)」を行う。(246文字)