2019年9月4日 (水)にプレジデントアカデミー特別セミナーにて、
創業以来、20年連続増収企業、そして店舗展開も150店舗を突破した

株式会社トレジャーファクトリー代表
野坂英吾(のさか えいご)氏にご登壇いただき、

「勝ち続ける会社のつくりかた」というテーマでお話をいただきました!

本レポートでは、当日のお話の一部分である「野坂氏の経営のこだわり4か条」をご紹介いたします。

 



1.100億円企業を作り上げた野坂氏の経営のこだわり4か条

 

 

こだわり4か条①「分解思考」と「パーセンテージ思考」を心がける

 

これは起きた問題、課題に対して要因を分けていき、その要因に比率をつけていくというものです。

ここで大事なのは前提として失敗をしているということです。

失敗をしないように事前に考えるのはもちろんなのですが、そうはいってもビジネスは正解のない世界。失敗はしてしまいます。

失敗が起きた時に私が大事にしていることは「失敗をしないことではなく、同じ失敗を繰り返さないこと。そして検証し次に生かすこと」です。

 

例えば、「ある商品を売れると思って仕入れてみたが、なかなか売れなかった・・・」

では、なぜ売れなかったのか。その要因を分解していきます。

 

・値付けが高すぎた

・このお店に来店するお客様には興味のない商品だった

・商品の磨き方が甘かった

・置く場所が悪く埋もれてしまった

 

このように理由を上げていきます。

次にこの要因にパーセンテージをつけていきます。

 

・値付けが高すぎた →40%

・このお店に来店するお客様には興味のない商品だった→30%

・商品の磨き方が甘かった→5%

・置く場所が悪く埋もれてしまった→10%

 

そしてこの要因を招いたプロセスで改善できることを挙げて、実行していくことが重要になってきます。

とはいっても、大きなパーセンテージを含む要因はなかなかすぐには改善できなかったり、自社だけではどうしようもないものもあったりします。

だったらパーセンテージは低いけれども、明日からでも改善できるものにすぐ着手をして変えていく方が効率が良い。

当然大きな要因というものも、スピーディーに対応をしていって改善をしていくということも必要になってきますが、きちんと要因を分解することで、明確にすぐ取り組めるもの、取り組めないものと分けることができます。優先順位をはっきりすることもでき、効率よく取り組むことができます。

 


 

こだわり4か条②仮説3点セットで考える

 

2つ目のこだわりとして、私はどんな時も『仮説を3つ』立てることを意識しています。

その理由は3つあります。

1つ目は「モチベーションを保つため」です。
やはり人間なので、仮説が崩れると次、頑張ろうというやる気が下がってしまいます。


2つ目の理由は、「メインの目的をより客観的にとらえて、実現に向けた留意点をつかむため」です。


最後の3つ目は「隠れた成果を見つけやすくする」です。


以上の3つの理由でこういう考えもあるよねというのを非常に大事にするために工夫をしています。もし仮説が1
つだけにしてしまうと、1つの視点だけに捉われてしまいます。しかし3つ立てると、最低でも3つの視点から見ることができ、より仮説通りの結果を導くことができます。

 


こだわり4か条③思っていたことの5割やってくれる人を認める

経営者を20年近くやってきていろんな会社の方と会ってきて伸びる会社とそうでない会社の1番の違いは、

「5割で人を認めることができるかどうか」だと思います。

 

見てきた中で、伸び悩む会社は社長が社員の取り組みに対して嘆いていることが多いように感じます。

このこだわりのポイントは部下の取り組みに対して自分が思い描く完成度の5割程度の仕事をしていれば、その人をしっかりと認めるということです。
少し強い言い方をするのであれば、スタートから高くを求めすぎないということ。

上の立場に立つと、自分の中でこのくらいだろうと合格点を定めても、実際やる人からの視点だと高すぎて達成できずに上司に認められないということはよく起こります。

最初は5割というのを1つの目安にしてみると少し変化があっていいと思うのでぜひ実践してみてください

 


こだわり4か条④「怒らない」経営

 

怒らない方が、問題の本質を理解でき、解決しやすいので、怒らない経営を心がけています。

これは冷静に物事を判断する上で、非常に大切にするべきだと、実体験から強く感じていることです。
もしかしたらこの人のあの行動は自分の他の考えを持って行動しているかもしれない。自分がここで感情任せに言ってしまうと、後々それが違った時に対処がややこしくなるということを身をもってて体験しました。

日々経営をしているとそんな場面は多く存在すると思います。

 

だから私は怒りません。

 


2.大切にしている言葉   「常に自分が源泉」

 

最後に私が大切にしている言葉をお伝えします。

 

それは「常に自分が源泉」であるという言葉です。

 

 

どうしても何かしているとうまくいかなかった時、周りのせいにしてしまったり、外部環境のせいにしてしまったりしてしまいがちです。

 

例えばそのように周りのせいにしてしまう会社の風土、雰囲気が出てしまっている場合、社員を咎めるのではなくそういう風土、雰囲気を生み出していることでさえも、全て自分が生み出しているものだと感じることを大切にしています。

 

そうでないと、経営者として本質的な問題の解決にはなっていないと私は考えています。

全て自分が源泉と考えることで「そうならないためには」「こうしたいならどうすればいいのか」ということをスムーズに考えることができます。その結果、会社全体が良い方向に向かっていくと信じて、経営をしています。

 

 

野坂 英吾さま、素晴らしいお話
ありがとうございました。

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