長期安定収益を実現する『ストックビジネスの教科書』

 

2016年2月17日@渋谷にて、株式会社アットオフィス代表取締役社長の大竹啓裕氏による『ストックビジネスの教科書』セミナーを開催しました。本ページでは大竹啓裕氏のセミナー内容から、「ストックビジネスをつくるためのポイント」をご紹介します。

 

 < 目次 Contents >

 

 1.ストックビジネスとは?
  継続的に収益が見込めるか?
  事業を売却できるか?

 

 2.ストックビジネスにはどんなビジネスがある?

  ウォーレン・バフェットが投資するビジネス

  ストックビジネスの王道不動産

  孫正義が手掛けるビジネス

 

 3.ストックビジネスの共通点とは?

  リソースをレンタルしている
  購買頻度が高い

 

 4.ストックビジネスを行う際の注意点

  リースとレンタルは違う
  フローのかけ算はストックではない

 

 5.まとめ

 

 

1.ストックビジネスとは?

 

皆さんは「ストックビジネス」をどういうものだとお考えでしょうか?

よく聞く言葉ですし、経営者の方であれば、日常的に使っている言葉だと思います。

 

しかし、意外と定義が明確になっていない言葉です。

大竹啓裕先生は「ストックビジネス」には下記の2つの条件が必要だと考えています。

 

 ① 継続的に収益が見込めるか?

 ② 事業を売却できるか?

 

あなたのビジネスは上記2つの質問に迷いなく「YES!」と答えられますか?

 

世の中には一見すると「ストックビジネスのように見えるビジネス」がたくさん存在します。

 

例えば、「サラリーマンの給与」や、デザイナーの仕事」税理士と弁護士の仕事」など。

いずれも定期的に収益を生み出しているかもしれませんが、人に依存しているため、

事業として売却することができません。

 

まずは自身が営むビジネスが「ストックビジネスかどうか」を

判断する基準を明確に持っておきましょう!

 

 

2.ストックビジネスにはどんなビジネスがある?

 

では具体的にストックビジネスにはどういったビジネスがあるのでしょうか。

大竹啓裕先生は3つの切り口からストックビジネスを紹介してくださいました。

 

ウォーレン・バフェットが投資するビジネス

まず一つ目はウォーレン・バフェットが投資するビジネスです。

 

ウォーレン・バフェットは「コカコーラ」や

カミソリ刃を扱う「gillette(ジレット)」などに投資しています。

 

一見、小売のフロー型ビジネスに見えますが、

実はストック性が高いビジネスなのです。

(理由は「3.ストックビジネスの共通点とは?」でご紹介します)

 

ストックビジネスの王道不動産

ストックビジネスといえば不動産です。

住宅の賃貸借をはじめ、事業用不動産や駐車場、レンタルオフィスなど、

不動産を活用したストックビジネスは多数存在します。

 

なにより優れているのは不動産自体に価値があり、売却が容易であることです。

まさしく最強のストックビジネスです。

 

孫正義が手掛けるビジネス

日本で急成長を遂げた孫正義氏が手がけたビジネスは

ストックビジネスを考える上で非常に参考になります。

 

今まで手がけてきた「ADSLの通信回線」をはじめ、「携帯電話」、「ロボット」など、

次々とストックビジネスに投資をして事業を展開しています。

 

最近手がけたロボット(Pepper)は、本体価格は20万円程度ですが、

付属機能を使うために「基本プラン(月14,800円)」に加入しなければなりません。

 

他にも「保険パック(月9,800円)」への加入を促進したりと、

非常にストック性の高いビジネスをつくっています。

 

 

3.ストックビジネスの共通点とは?

 

ストック性の高いビジネスをつくるためには、

ストックビジネスの持つ特徴を少し抽象化して捉える必要があります。

 

大竹啓裕先生が考えるストックビジネスの共通点は、

 ①リソースをレンタルしている
 ②購買頻度が高い

この2つです。 

 

前述したウォーレン・バフェットが投資する

「コカコーラ」やカミソリ刃の「gillette」などは、

まさに②の「購買頻度が高い」消費財です。

 

短期間に複数回のリピート購入が見込めれば、ストック性が高まります

 

現状のビジネスで扱うリソースをレンタルとして貸し出すことはできないか?

大量リピートを生み出す仕掛けができないか?

商品の一部を消費財として切り分け、リピートつくることはできないか?

 

ご自身の事業に当てはめて考えてみるとヒントが得られるかもしれません。

  

 

4.ストックビジネスを行う際の注意点

 

 

リースとレンタルは違う

ストックビジネスを考える際に陥りやすい間違いがあります。

まず一つ目は「リースとレンタルは違う」ということです。

 

リースは所有権が借主に移る可能性が高く、

支払が分割支払いにするだけになってしまうことがあります。

 

安直に継続課金にしようとして、分割払いになってしまっていないか?

 

気付かぬうちに陥りやすい間違いなので気をつけましょう。

 

フローのかけ算はストックではない

もう1つの陥りやすい間違いは「フローのかけ算はストックではない」ということです。

これは大竹啓裕先生ご自身が経験したことのある間違いだったそうです。

 

ご存知の通り「不動産仲介」といえば、紹介手数料をいただくビジネスモデルですが、

これは極めてストック性の低いモデルです。

 

「らーめん花月」のフランチャイズ化で成功した大竹啓裕先生は、

事業用不動産の仲介事業をフランチャイズ化して他店舗展開を試みました。

 

しかし、フロービジネスを積み上げていくこの戦略はうまくいかず、

2店舗目にして計画が白紙になってしまったそうです。

 

大竹啓裕先生はこの経験から、

 「フローのかけ算はストックではない。

  大きなフロービジネスができるだけ。」

ということを学んだそうです。

 

 

5.まとめ

ストックビジネスをつくるには2つのコツがあります。

それは、長期的に価値を提供すること」やめる時に痛みを伴わせること」です。

 

ストックビジネスにおいて、最も重要な要素は「継続率」です。 

(商品として売れやすいことは前提条件)

 

なのでストックビジネスの本質は「長期的に価値を提供すること」だと言えます。

 

と同時に解約を防ぐ工夫は必要です。

それが「やめる時に痛みを伴わせる」ことです。

 

Pocket WiFiを契約すると2年後の更新月を逃すと違約金が発生します。

違約金ではなく、解約して使えなくなると

困るようなサービスを組み込んでおくなど様々な工夫が考えられます。

 

長く成功続けている会社は必ずと言っていいほど

うまくストックビジネスを取り入れています。

 

これからストックビジネスを作っていく方はもちろん、

現在ストックビジネスをお持ちの方も成功し続けるために、

ストックビジネスについて学び続けましょう!

 

大竹啓裕先生、素晴らしい内容をありがとうございました。

 

 

最新セミナー情報はこちら