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経営戦略とは 浜口隆則

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「 経営戦略とは? 」
正しい経営戦略を立てるために
必要な3つのこと

【無料レポート】
「 経営戦略とは? 」
正しい経営戦略を立てるために
必要な3つのこと


浜口隆則
 
 
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本記事の著者/浜口 隆則
株式会社ビジネスバンクグループ 代表取締役社長

 
横浜国立大学教育学部卒、ニューヨーク州立大学経営学部卒。
会計事務所、経営コンサルティング会社を経て、大好きな起業家を支援する仕事をするために20代で「日本の開業率を10%に引き上げます!」をミッションにした株式会社ビジネスバンクグループを創業。現在は起業支援サービスを提供する複数の会社を所有するビジネスオーナーであり、アーリーステージの事業に投資する投資家でもある。「幸福追求型の経営 / 戦わない経営 / 小さな会社のブランド戦略」など、独自の経営理論にはファンが多い。出版書籍『戦わない経営』、『社長の仕事』は日本国内でベストセラー。

「経営戦略とは?」


 
 
「社長として何をすべきなのか?」と自問したときに、多くの社長の頭に思い浮かぶのが「経営戦略」だと思います。
 
「経営戦略」の重要性は、多くの社長が理解しています。
しかしながら、「経営戦略とは何か?」「経営戦略は何を考えるべきか?」と質問された時に、明確に答えられる人は少ないのではないでしょうか?
 
本レポートは、数千社という経営と数千人の社長の現実と趨勢を見てきた私たちが「経営戦略」についてまとめたものです。
 
「経営戦略」は内容は多岐に渡りますが、忙しい社長のために、なるべくシンプルにまとめました。一つの考えとして参考にして頂ければ幸いです。

1 経営戦略とは?


 
 

経営戦略の定義

 
「経営戦略」という言葉は、私たち経営者にとって最も使う頻度の高い言葉の一つです。しかし、「経営」という言葉と同じく、曖昧に使われていることが多いです。そして、それが多くの経営が失敗する原因にもなっています。
 
ですから、「経営戦略」という漠然と使っている言葉をハッキリと定義しておきましょう。しかしながら、学術的な網羅性を重要視し過ぎて長くて分かりにくい定義になってしまっても、実践者である私たち経営者には使いにくいです。簡潔な定義をしておきましょう。
 
経営戦略とは「勝ち方」です。

あなたの会社の勝ち方を決めていくということです。
 
また経営戦略は、下記の図のように「目的と手段」で考えると分かり易いです。
 
 

経営戦略 目的と手段 浜口隆則

 
 
あなたの会社にも目指すべき方向(目的地)があると思います。
経営戦略は、その目的地に無事に到着するための「手段」や「方法」です。
 
会社やビジネスが市場の中で、成功するための手段や方法(=勝ち方)を考えることであり、それらを社内における最上位の方針として明確にすることが、経営戦略を立てるということです。

2 3つの方向性と重要性


 

 経営戦略には3つの方向性があります

 
戦略は、ある目的を目指して、それを実現させるために必要な方法や方針を決めることですから、その「目的」は重要です。
 
目的地を、どこに設定するかで戦略は変わります。
経営戦略を考えるとき、全ての会社で「3つの目的地」が考えられます。
 

<3つの目的地>
① 生き残ること
② 市場で優位な存在であり続けること
③ 自社が望む理想の状態

 
 

経営戦略 3つの目的地 浜口隆則

 
 
この①から③の間のどこかに、目的地はあるはずですが、多くの資本を集め、リスクが高くても急成長を求められるベンチャー企業でない限り、最初に大切なのは、①の「生き残っていくこと」です。
 
ビジネスという世界は、成功すれば素晴らしい活動ですが、毎年、法人だけで10万社近くが廃業していくという厳しい世界でもあります。
 
何もしていないと、その10万社のうちの1社に簡単になってしまいます。
会社は、簡単に無くなるのです。
 
ですから、経営戦略の最初の方向性は「生き残り」であるべきです。
 
もちろん、②の「市場で優位な存在であり続けること」や③の「自社が望む理想の状態」も大切です。しかしながら、それらは生き残っているからこそ達成できることですから、①を経営戦略の方向性の基本として考えておくべきです。
 
私たちが数千社という会社と数千人という社長と接してきた中で強く感じることの一つは、多くの会社は「守りが弱い」ということです。
 
この守りの弱さが、10年以上継続する会社が少ない大きな原因の一つになっています。ですから、①の「生き残ること」は守備的で華やかではないですが、会社を継続させていくために社長が考え続けないといけないことだと理解して頂ければと思います。
 
 

経営戦略の重要性

 
会社における全ての活動は、経営戦略をベースに行われます。
 
ですから、それが間違っていたら、多くのアクションが無駄になります。経営資源も無駄に使ってしまうことになります。
 
 

 
経営戦略 重要性 

 
 
会社に関わる全ての人のアクションが間違った方向への努力で「それらが全て無駄になるとしたら?」 経営戦略を間違うと、その状態になるということです。

少しでも正解に近い戦略を立てられないと、会社は多くの失敗を繰り返した果てに、疲弊して資源を失い、廃業せざるを得なくなっていきます。
 
ですから、経営戦略は会社経営において、また「社長の仕事」としても、致命的に重要なのです。

3 正しい経営戦略を立てるために必要な3つのこと


 
経営戦略は、誰でも立案することはできます。
単なる勘でも、思いつきでも、できます。
 
しかし「それが正しい戦略なのか?」「有効な戦略なのか?」というと話は全く変わってきます。
 
経営戦略は未来を作っていくために「こうやったら上手くいくだろう」という「仮説」でもあり、残念ながら100%正しい戦略は存在し得ませんが、私たち経営者は少しでも有効な戦略を立案する必要があります。
 
それが会社の命運を握っているからです。
 
有効な経営戦略を立てられるようになるためには、下記の3つのことが必要です。
 

【正しい経営戦略を立てるために必要な3つのこと】
 
(1)経営を知っていること
(2)実行と検証
(3)定石を知ること

 
これらを一つずつ見ていきましょう。
 

 (1)経営を知っていること

 
経営における戦略を立てるわけですから、経営のことを知らないで効果的な戦略を立てられるハズがありません。
 
そう言われると「それは当たり前」だと感じると思いますが、現実は違います。
 
実は、驚くほど多くの経営者は、経営のことを知りません。経営のことを真剣に学ぼうとしません。そして、当たり前のように失敗していきます。
 
有効な経営戦略を立案していくことは、「社長の仕事」として最も重要な仕事の一つですが、そもそも経営を知らないと、有効な経営戦略など立てることはできないのです。
 
ですから、「経営を知っていること」「経営を学ぶこと」は、あなたが失敗するのを避けるために必要なことです。
 
経営の全体像を簡単に理解して頂けるように、「経営の要素と構造」を、無料レポート「 経営とは何か? 」〜 経営の要素と構造 〜で説明していますので、参考にしてみてください。


 

(2)実行と検証

 
経営戦略は未来を作っていくための「仮説」ですから、最初から100%正しい戦略を立てられることは現実的ではありません。
 
あなたの会社が勝ち続けるための方程式は、そんなに簡単には手に入りません。
試行錯誤を繰り返しながら、微調整を繰り返す必要があります。
 
 

経営戦略 仮説実行検証

 
 
特に軌道に乗る前は、ピボットと呼ばれる「調整」を繰り返す場合がほとんどです。
 
もちろん、掲げた戦略を簡単に諦めるようではダメですが、十分にアクションをしてみて、それでも成果が出ないようであれば、しっかり検証をした後に、戦略の練り直しをしていくことが必要です。
 
そうやって、実際のアクションと検証と微調整を繰り返して、正しい戦略に近づいていきます。
 
このあたりのことは、経営者にとっては、とても重要なことなので、詳しく説明します。
 
(長くなってしまったので、無料レポート「社長に残される、たった一つの経営戦略」に分割しました)
 
 

(3)定石を知ること

 
会社の「勝ち方」には定石があります。
 
囲碁や将棋の天才たちも、まずは、この定石(定跡)から学びます。
 
『定石』とは、囲碁の世界で「昔から研究されてきて最善とされる、決まった石の打ち方」を言います。将棋の世界でも同じ読み方ですが、『定跡』として「昔から研究されてきて最善とされる、決まった指し方」のことを言います。
 
これらが転じて「物事をするときの、昔から研究されてきて最上とされる方法・手順」のことを『定石』と言うようになりました。
 
ビジネスの世界も、これだけ世界中で実践が行われている活動なわけですから、『定石』はあります。
 
しかし、ビジネスの定石を知っていて、ビジネスを始める社長は少ないです。
当然、有効な戦略を立てられずに、失敗していってしまいます。
 
それらを知らずに失敗していくのは、本当に勿体ないことだと心を痛めることが多いです。しかし、なかなか、その現状は変わりません。
 
多くの社長が、あまりにも「ビジネスの定石」や「経営のことを知らない」ことに驚かされ続けてきているので、なぜ「社長がなぜ学ばずに失敗していくか?」の原因を研究し続けてきました。
 
それらの研究成果は、本レポートとはテーマが少しズレてしまいますが、経営を進める上で理解しておくと長期的に有益なので、無料レポート【なぜ社長は「経営を学ばない」まま失敗していくのか? 〜10の原因とメカニズム〜】を読んで参考にしてみてください。

定石とは、多くの人が挑戦して、血と汗を流しながら努力を繰り返して、失敗の山を築きながら得た「勝ち方の王道」のようなものです。
 
次章で多くの会社に適応する定石を見ていきましょう。

4 失敗する会社が知らない「定石」


 
 
「敵を知り、己を知れば、百戦して殆(あや)うからず」
 
ナポレオンも座右の書にしていたと言われる兵法を書いた「孫氏」の言葉です。戦(いくさ)を行う上では、「敵の状況を知ること」と「客観的に自分たちのことを知ること」が極めて重要なことであるということです。
 
原理原則的に正しいことなので、スポーツなどを筆頭に様々な活動で使われる「定石」でもあります。それはビジネスでも同じです。
 
戦略を考える上で、最も有名な言葉の一つである孫氏の言葉には「続き」があります。
 
「彼(敵)を知らずして、己を知れば、一たび勝ちて、一たび負く。彼を知らず、己を知らざれば戦うごとに必ず敗る」
 
「敵の状態を知って、味方の状態も客観的に把握していれば、百回戦っても危険が無い。しかし、敵の状態を知らず、味方の状態を客観的に把握していれば、勝ったり負けたりし、敵の状態を知らず、味方の状態も客観的に把握できていなければ、戦うたびに必ず危険になる。」という意味です。
 
ですから、戦略を立てる時の基本中の基本であり、最初にすべきことは「己を知る」ということです。
 
「己を知り、敵を知れる」ことが理想ですが、ビジネスにおける敵(競合や市場、あなたを取り巻く環境)は把握することが簡単ではないので、まず自社を客観的に知ることが重要です。


冷静に自社を見つめたとき、良い点や強みも出てくると思いますが、集約して言えることが一つあります。
 
それは「99.7%の会社は、弱者である」という事実です。
そういう弱者が勝っていくための戦略が「弱者戦略」です。
 
「弱者である」と言われると、心地良くはないと思います。実際、多くの社長は、個人としては強者だと思います。有能な人が多いです。仕事もできるし、自分で経営を始めるまでは成功してきた人が多いです。
 
しかし、私たちの「会社」は違うということです。
数十億円に相当する大きな資本や唯一無二の独自の強みを持った会社でない限り、自分を弱者として位置付けておいて間違いはありません。
 
この「弱者である」という自己認識をベースに戦略を立てないと、間違った戦略を立てて、間違った努力を繰り返すことになってしまうのです。
 
ですから、世の中に存在する多くの会社は「弱者戦略」を戦略の土台にしておかないといけません。
 
「弱者戦略」は「生き残り戦略」と言うこともできます。資本や経営資源に乏しい中小企業が、厳しい市場の中で強く生き残っていくために何をすべきなのか?の指針となってくれます。
 
動物の世界を見ても、弱者である小さな動物たちが、厳しい環境を生き残っていくために、実に素晴らしい戦略を持って生きています。植物の世界でも、雑草などの弱者植物は、それぞれの種で生き残る戦略を持っています。
 
それらはすべて「弱者戦略」です。
 
長くなってしまうので言及しませんが、それらの戦略は実に面白く、私たち中小企業がとても参考になることばかりです。
 
弱者戦略を、もう少し詳しく見てみましょう。
進めていく時には、下記の<4つの段階>があります。
 

【弱者戦略の4段階】
助走) 弱者であることを自覚する
Hop)  「選択と集中」戦略
Step)  ドミナント戦略/一番化戦略/カテゴリーキラー戦略
Jump) 一点突破多面展開戦略

 
陸上競技の「3段跳び」をイメージしてもらうと分かりやすいです。
 
 

経営戦略 弱者の戦略 助走 HOP STEP JUMP

 
 
助走) 弱者であることを自覚する
 
戦略を考える時に、最初にすべきことは「自分を知る」ことでした。そして、多くの会社は市場や取り巻く環境の中では弱者であるということです。自社が弱者であるという自覚をすることには抵抗があるかもしれませんが、この客観的な認識がなければ、全ての戦略の軸がブレてしまうので、まず、弱者であるという自覚が、とても大事です。
 
強者になっていくために、「弱者の自覚」を持ちましょう。
 
Hop)  「選択と集中」戦略
 
自分たちが弱者であるという自覚ができれば、すべきことは明確になってきます。リソース(経営に使える資源:お金や人材や技術など)が限られているわけですから、それらの限られた資源を有効に活用しようとすれば、広い領域ではなく狭い領域に絞って、そこに資源を集中投下することが効果的です。
 
自分たちが優位性を持つことが出来そうな狭い領域を「選択」し、そこに資源を「集中」させることが、経営戦略の軸になっていくということです。
 
Step)  ドミナント戦略/1番化戦略/カテゴリーキラー戦略
 
Hopの「選択と集中」を行い、小さな市場でも良いので1番を目指していきます。
 
なぜ、1番を目指すのかというと、人は2番以下を記憶しにくいからです。日本で1番高い山は富士山ですが、2番目は? 日本で1番大きな湖は琵琶湖ですが、2番目は? 日本で1番大きな都道府県は北海道ですが、2番目は?
 
人は、1番は覚えていますが、2番は覚えていないのです。
これはビジネスの世界でも同じで、顧客は1番しか覚えていないのです。
 
情報が氾濫する現代では、この傾向は、ますます強くなってきています。
 
顧客が消費者・ユーザーとして利用する商品・サービスのカテゴリー自体の数も急激に増えているのも、この傾向を強くしています。そして、カテゴリーの中で2番以下の商品・サービスは記憶の奥底で眠ってしまうのです。
 
私たちの商品が売れていくためには、顧客の想起率が重要だということです。想起率とは、顧客が自社を思い出してくれる確率のことです。例えば、あなたが飲食店を経営していたとすると、近隣の住民が「お腹が空いた」時に、どれくらいの割合で「あなたの店を頭に想起するのか?」ということです。その頻度によって売上が上下します。
 
ですから、カテゴリーの中で1番になることを目指すべきなのです。
 
このような背景から生まれたのが「1番化戦略」や「ドミナント戦略」や「カテゴリーキラー戦略」です。どの戦略も、1番になるために、自分たちが提供する市場の範囲を小さくしたり、限られた小さなカテゴリーにすることで、その中で1番になっていくことを目指した戦略です。
 
Jump) 一点突破多面展開戦略
 
Stepの1番化戦略に成功したら、規模を拡大します。
 
もちろん、そのまま地域の1番店のまま生き残るのも悪くありません。それも戦略の一つと言えます。
 
しかしながら、会社は、ある程度の規模があるほど安定したりします。使える予算も増えて、より地盤を固めていくこともできます。年商3,000万円の会社の1%は30万円ですが、年商3億円の会社の1%は300万です。同じ1%で出来ることが、かなり変わってきます。
 
ですから、生き残りを第一に考えた場合でも、ある程度までの拡大は有効なのです。
 
例えば、飲食店であれば、Stepで地域1番店になったら、同じような世帯層を持つ隣町に2号店を出します。ここで気をつけないといけないのは、同じオペレーションで経営できるような店にするということです。
 
よくある失敗は、全く違う飲食店を始めてしまうことです。同じ地域で一番店になれる見込みのあるカテゴリーであれば、まだ良いですが、違った地域に、違ったカテゴリーの店で勝負するのは、成功する可能性が低いです。「定石」ではないです。
 
この段階は「コピー」の段階です。
 
Stepで1点突破して成功したことを繰り返して拡大していくことが、最も勝つ確率が高いのです。1店目をコピーして3〜5店まで広げることが出来たら、経営者としての収入も増え、会社もかなり安定してきます。
 
さらに、拡大したければ、全国展開していくとか、フランチャイズにする方法もあります。
 
弱者戦略を、助走 → Hop → Step → Jumpの順で見てきました。定石として、これらの順番を戦略の基本として持っておくと良いです。
 
もちろん、囲碁や将棋にも多くの定石があるように、ビジネスの世界にも多くの定石がありますから、それらを学んでいくことは、自分たちを楽にしてくれます。試行錯誤で失敗するのを少なくしてくれるのですから、ありがたいことです。
 
この「弱者戦略の4つの段階」が定石で、戦略の背骨のようなものです。ここを間違うと、なかなか勝てなくなってしまうので、まずは基本として押さえておきましょう。

5 6つの「部分戦略」から考える


 
 
いきなり会社全体の方向性を決められるような戦略は、なかなか出てこないものです。
 
ですから「部分から」考えていくこともお薦めしています。
 
経営の要素と構造から考えると「経営の12分野」のように、経営全体を12の部分に分けることができます。ですから、それらの一つ一つで戦略を考えていくのがベストですが、もう少し簡単に集約して6つの部分にして考えてみましょう。
 

【6つの部分戦略】
① 商品戦略
② 顧客ターゲット戦略(顧客セグメント戦略)
③ 営業戦略
④ 競合戦略
⑤ 採用育成戦略
⑥ 価格戦略

 
それぞれを簡潔に解説していきます。
 

① 商品戦略

あなたの会社が「どんな価値を提供するのか?」「どんなニーズを満たすのか?」を考えて、商品・サービスの方向性を明確にします。
 

② 顧客ターゲット戦略(顧客セグメント戦略)

「どんな人に、あなたの商品・サービスを提供したいのか?」「どんな人に、提供すべきか?」を具体的に考えて明確にします。
 

③ 営業戦略

どんなに良い商品・サービスでも、それが売れない限り、顧客にとっても、会社にとっても何のメリットもありません。
 
ですから「どうやって購入してもらうか?」を考えることは致命的に大切なことです。「こうやって販売すれば上手くいくはずだ」という戦略を明確にしていきます。
 

④ 競合戦略(差別化戦略)

市場の中で、同じカテゴリーの商品・サービスを私たちだけが提供していれば理想ですが、現実は違います。競合が存在します。今、競合が存在しなくとも、あなたのビジネスが上手くいっていることが分かれば、すぐに参入者(競合)が現れます。残念ながら、それを止めることは出来ません。
 
競合が存在して、相対価値が低下すると、売上規模も収益性も下がっていきます。ですから、競合との違いを常に意識して「違いを作っていく(差別化)戦略」が大切になります。
 

⑤ 採用育成戦略

経営は「人が、人のために行う、人の活動」です。ですから「人」は最も大切な要素の一つです。会社の強さも、結局は「人」が作ります。その中心にいるのは経営者ですが、「どういうチームを持っているか?」で経営の成否は格段に変わってきます。
 
ですから、人の採用と育成は会社経営に大きな影響を与えます。「どういうチームを持ちたいのか?」そのためには「どんな人が必要なのか?」「どうやって採用すればいいのか?」を考えて明確にしていきましょう。
 

⑥ 価格戦略

価格はビジネス上の戦略を考えていく上で、最も影響力のあるファクターの一つです。本来は商品戦略の中に入るべきことでもありますが、単独で考えた方が良いくらい影響力を持っています。
 
価格を考える方法は色々とあって、私たちも複数の方法を教えていますが、まずお願いしたいのは「価格に関して徹底的に考えて欲しい」ということです。相場などを見て「何となく」簡単に決めてしまう人が多いですが、価格は、あなたの会社に大きな影響を及ぼすので、真剣に考えたほうがいいです。
 
価格一つで、利益率や社員の疲弊度などが変わります。「どれくらいの価格を目指すべきなのか?」を徹底的に考えましょう。
 
コストリーダーシップ戦略は「低価格で多くの顧客を獲得していく」戦略ですが、中小企業では体力的に難しいです。むしろ「ちょっと高いけど、選ばれる」というような価格がお薦めです。
 
領域は狭いが、その分野であれば深い見識と技術やサービスがある高付加価値で高価格な状態にしていけると、小さくとも安定した経営を継続できる可能性が高くなります。
 
 
 
これら「6つの部分戦略」を考えていくと、自社にとって「中心とすべき点」が見えてくることが多いです。
 
「6つの部分戦略」は、それぞれが重要でもありますが、会社によって、最も重要視する中心点は違って良いですし、違うものです。
 
商品を中心点にする会社も多いですし、採用育成を中心点にする会社も多いです。どの部分戦略を中心点にするかは、経営者としての特徴や会社の独自性によって変わるべきです。
 
あなたが大切だと思う部分を中心点にして、それらを経営戦略として考えてみてください。

6 まとめ


 
 
社長である私たちが常に意識している「経営戦略」について、その定義からはじめて、ここまで一緒に考えてきました。
 
多くの戦略論が生まれ続けて、本や雑誌を賑やかします。
学ぶ必要性を理解している社長ほど、それらを目にして「一体、何をすべきなのか?」と翻弄され、悩んでいます。
 
もちろん、それぞれの戦略には理があって有効でもあると思うのですが、情報の洪水に流されるように、様々な戦略論に翻弄されても、良い経営はできなくなってしまいます
 
強いのは「基本」を持っておくことです。

成功し続けている経営者ほど、基本的なことを大切にしています。
 
ですから、まず、中小企業が強く生き残っていくための戦略の基本中の基本である「弱者戦略」を戦略の定石として考えてみてください。
 
そして「6つの部分戦略」を検討することで、あなたの会社の戦略の中心点を見つけ出して、あなたの会社に適した経営戦略を立てていきましょう。
 
あなたの会社が力強い戦略を持ち、長く成功し続けるのを願っています!


浜口隆則

著者/浜口 隆則
株式会社ビジネスバンクグループ 代表取締役社長

 
横浜国立大学教育学部卒、ニューヨーク州立大学経営学部卒。
会計事務所、経営コンサルティング会社を経て、大好きな起業家を支援する仕事をするために20代で「日本の開業率を10%に引き上げます!」をミッションにした株式会社ビジネスバンクグループを創業。現在は起業支援サービスを提供する複数の会社を所有するビジネスオーナーであり、アーリーステージの事業に投資する投資家でもある。「幸福追求型の経営 / 戦わない経営 / 小さな会社のブランド戦略」など、独自の経営理論にはファンが多い。
 

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