新型コロナウィルスの影響が、
日に日に深刻化していきますね。

今回の騒動を受けて、
「リモートワーク」を取り入れた、
会社も多いのではないでしょうか。

リモートワークを取り入れる際に
問題となるのが「コミュニケーション」。

「会わない(対面が無い)」状況では、
「言葉」がコミュニケーションの
中心となります。

そして、この「言葉」、
なかなか厄介な道具なのです・・・。

今回は、「リモートワーク」であっても、
円滑なコミュニケーションを実現する、
「言葉の使い方」をお伝えします!

1. 多くの人が陥る「言葉」の落とし穴

リモートワークをはじめると、
コミュニケーションの中心が
「文字」へと移行していきます。

もちろん「Web会議」などの
映像会議もありますが、

やり取りの大半はメールやチャットが
占めることが多いと思いもの。

そういった環境になった際、
多くの人が陥る、
コミュニケーションの罠があります。

それが・・・

「要件だけを伝えてしまう」
というもの。

メッセージのやり取りをしていると、
どうしても自分の「要件」だけを、
「なるべく丁寧に」表現してしまいます。

「え、それの何が問題なの?」

実は、それが、
「大問題」なのです。

2. メッセージは「強く」伝わってしまう

普段、私たちは「五感の全て」を使って、
コミュニケーションをしています。

表情やしぐさ、
ボディータッチや物理的な距離感、
声の大きさや話し方 など。

しかし、
「文字」でのやり取りでは、
「言葉」以外の情報は、
全て削ぎ落とされてしまいます。

つまり、
特に意識せずにメッセージを発信すると、

発信者の想像以上に「キツイ言葉」として
相手に伝わってしまうのです。

例えば、
「丁寧な文章を書こう」と思って
こんな文章を書いたとします。

***

 ◯◯様

 お世話になっております。
 黄塚です。

「◯◯の資料作成の件」について、
 メッセージいたしました。

 本日の◯時までに、
 修正案の方針をいただけるとの
 ことでしたが、
 現時点で何も指示がありません。

 本件、
 いったいどうなっているのでしょうか?

 ご多用の折とは存じますが、
 ご回答いただけますよう
 お願いいたします。

 黄塚

***

メッセージの発信主は、
特に怒っているわけではありません。

ただ、

「あの資料の件って、
 どうすればいいですか?」

ということを伝えたいだけ。

しかし、
その「ニュアンス」は、
言葉だけでは、相手には伝わりません。

この場合は、

「上司に失礼が無いように」
「丁寧なメッセージを」

という意識が強く出ています。

結果として、相手には、
何だか怒っているような印象を、
与えてしまっているのです。

特に、
「いったいどうなって」という
言葉の選択が、

「怒っているという」印象を
助長してしまっています。

そう。

言葉は、

「ちょっとした表現」や
「語尾の使い方」などによって、

印象がガラっと変わってしまうのです。

では私たちは、
何に気をつければ良いのでしょう?

3. 言葉の使い方:3つのコツ

最も気をつけるべきことは、
「要件のみ」のメッセージにしないこと。

「メッセージ+感情」での言葉づくりを
常に心がけましょう。

今回は、
簡単に取り組むことができ、
効果が大きいものを3つご紹介します。

全て最初に「感」がつくので
「三感のコツ」と名付けます!

【言葉の使い方:三感のコツ】ーー

 ①「感謝」から始める
 ②「感嘆詞」を多用する
 ③「感情」をハッキリと表現する

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 ①「感謝」から始める

ーーーーーーーーーーーーーーーー

メッセージのやり取りでは、
「要件のみ」を伝えてしまいがちです。

でも、
対面のコミュニケーションを考えてみると
最初から「要件」には入りませんよね。

最近の出来事やニュースについて話したり、
アイスブレイクをすると思います。

メッセージについても同じです。

ただ、
チャットやメールでの社内やり取りは
回数も頻度も多いもの。

いちいち「季節のこと」などを
書いていたら、仕事になりません。

そこでオススメなのが
「最初を感謝」にすること。

小さなことでもいいので、
直近の何かへの感謝を伝えるのです。

例えば・・・

「◯◯さん、昨日は◯◯の件を
 爆速で仕上げていただき、
 ありがとうございました!

 ◯◯の件なのですが、
 方針はどうすればよいですか?

など。

毎回、メッセージやり取りの最初を
「感謝」にするだけで、
印象が大きく変わります。

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 ②「感嘆詞」を多用する

ーーーーーーーーーーーーーーーー

「!」や「!?」、「・・・」など、
ニュアンスを表すものを多用しましょう。

「少し元気すぎる」くらいの印象が
ちょうどよいと思います。

例えば、

「ありがとうございます。」

よりも

「ありがとうございます!」

さらに言えば、

「ありがとうございますっ!!」

方が、印象が伝わりませんか?

また、
「絵文字/顔文字」や「スタンプ」なども、
感情を伝えるのに効果的です。

ここでもやはり
「メッセージ+感情」を意識しましょう。

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 ③「感情」をハッキリと表現する

ーーーーーーーーーーーーーーーー

感情をハッキリと
「文字で」表現するのも重要です。

例えば、
先ほどの「資料の件」であれば、

「資料の件って、
 どうなっていましたっけ・・・?

 もしかしたら、
 自分のところで止まっているのでは、と
 不安になってしまい、
 メッセージさせていただきました。

 ご多用の折、恐縮なのですが、
 ご確認いただけますと幸いです。」

などとすると、
相手の受け取り方がソフトになります。

ここでは
「資料の件について聞きたい」という
メッセージと、

「不安な気持ち」という
感情が、セットになっています。

***

私たちは日々、膨大な量の
「言葉」をやり取りしています。

今回、ご紹介した例の一つひとつは、
些細なことに見えるかもしれません。

しかし、
その「些細なこと」の積み重ねが、
相手との関係に
「大きな溝」をつくり兼ねないのです。

ぜひ、今回ご紹介した
「三感のコツ」を取り入れ、
より強い絆をつくっていきましょう!

<本日の質問>・・・・・・・・・

Q.「言葉+感情」で
  メッセージをつくっているか?

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ライター:黄塚 森


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