先日、大学時代からの友人たちが
我が家に遊びにやってきました。

お目当ては、
僕のスパイスカレー。

当日は、渾身のカレーに、手作りケーキ、
豆から淹れる珈琲で精一杯のおもてなし。

「これは、大満足してもらえるだろう!」

密かに、そう思っていたのですが、
友人の反応は、意外にも・・・?

今回は、
友人のひとことが気づかせてくれた

「価値を伝える際の大事なポイント」を
お伝えします!

1. 一周まわって、美味しいのかわからない

自作のスパイスカレーは大好評!

みんな「美味しい!」と言って
食べてくれました^^

そして、デザートへ。

珈琲豆をゴリゴリとミルで挽き、
一杯づつ丁寧にドリップしていきます。

僕は珈琲が大好き。
年間80種類ほどを飲んでいます。

ただ、いろいろな種類を飲みすぎると
弊害もあるもので・・・。

僕が美味しいと思うのは、
「ちょっと変わった」
味や香りのものばかりなのです。

今回も、あまり深く考えず、
そんな「ちょっと変わった」種類を
用意していました。

その珈琲は、ふつう飲み慣れた
「いわゆるコーヒー」とは、
味も香りも違ったもの。

香りは「花」のようなな華やか。
味は少し「紅茶」に似ています。

苦味は少なく、
むしろ甘みや酸味を感じる飲み口。

そんな珈琲を出したところ、
ひとくち飲んだ友人が、ひとこと。

「 一周まわって、
 美味しいのかわかんない・・・。」

ちょっと困った顔をしています。

「ああ、そうか。
 やってしまった・・・。」

ここに来て、僕は
自分の犯した大きな誤りに気づきました。

そう。
僕は、「相手」を見ていなかったのです。

「え、どういうこと?」

2. 相手によって
  伝えるべきメッセージが違う

「感情」や「感覚」とは、
「過去の体験の呼び起こし」です。

つまり人は、「知らない」ことを、
「感じる」ことはできません。

先ほどの珈琲に関して言えば、
友人は目の前の「珈琲」に対して、

「その味を美味しく感じる」ための
引き出しを持っていなかったのです。

それはつまり、

「美味しいかどうか」を
「評価できない」

ことを意味します。

これ、とても重要なポイントです。

つまり「ビギナー」と「玄人」では、
見えているもの・感じていることが、
まったく違うのです。

僕の友人の事例では、その「違い」が
「体験」として現れていました。

しかし、これはそのまま、
「集客」や「営業」の場面でも
同じことが言えます。

「ビギナー」と「玄人」では、
「刺さる言葉」が違うのです。

ビギナーに対しては、
「専門的な話」をしたところで、
相手は理解できません。

簡易な言葉で
「イメージ」を伝える必要があります。

例えば、
珈琲であれば次のような感じ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 *このコーヒーは
  スッキリした飲み口なので、
  朝にオススメです。

 *このコーヒーは
  どっしりしているので、
  ケーキと合わせるのにオススメです。

 など。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

逆に、玄人に対しては、
上記のような「浅い」話をすると、

ここは「自分向けではないな」と
判断されてしまいます。

したがって、もっと詳しい情報を
届ける必要があります。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 *このコーヒーは
  エチオピアの◯◯農園のものです。

  標高が高いため実は小さめ。

  樹上で完熟させたあと、
  ナチュラル製法でつくられています。

  豆の選別から精製まで
  非常に丁寧な仕事をしているので、

  雑味がなく、
  華やかな香りとクリーンな後味を
  感じることができます。

 など。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

私たちは相手によって、
メッセージの「内容」や「伝え方」を
変えていく必要があるのです。

3. あなたの顧客はビギナー?玄人?

それでは、改めて考えてみましょう。

あなたの顧客は
ビギナーでしょうか?玄人でしょうか?

自分たちは事業が長くなればなるほど、
その道の「専門家」になっていきます。

そして、
専門家になればなるほど、ついつい
「専門知識」を語ってしまいます。

しかし実は、
顧客は、その分野においては
「ビギナー」であることがほとんど。

「その業界のことがわからない」からこそ、
私たちを頼るのです。

ビギナーに伝える場合に重要なのは
「わかりやすさ」と「得られる未来」。

決して「細部の詳細」ではありません。

「職人さん」が、
「良いものを作っているのに売れない」
という状態は、よくあることですよね。

これは「顧客も玄人である」として、
説明してしまうことが原因であることが、
ほとんどです。

自分たちの顧客に対して、
「ビギナー」「玄人」という区別をすると、
アプローチが大きく変わります。

ぜひ、考えてみてください!

<本日の質問>・・・・・・・・・・・・

Q1. あなたの顧客は、ビギナー?玄人?

Q2.「ビギナー向け商品」
  「玄人向け商品」をつくれないか?

Q3.「ビギナー向け」「玄人向け」に
   商品の見せ方を変えられないか?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

この切り口で考えていくと、
商品の新しい側面が見えるかも!

皆さんの集客・営業方法を
磨くための1つの切り口として、
ぜひ、考えてみてください!

ライター:黄塚 森


プレジデントアカデミー 無料レポート バナー