2019年のゴールデンウィークは
中国の深センに旅行に行ってきました!

メディアなどでも報道があるように、
中国ではオンライン決済が
急速に進んでいます。

コンビニ、スーパー、飲食店は
もちろんのこと。

なんと、屋台や
路上パフォーマーへのチップまで、
オンライン決済になっています。

支払い方法は
QRコード、バーコードがメイン。

さらに、
顔認証で支払いが完了するシステムも
チラホラ見かけました。

今後は、身一つで支払いが
完了する日が来るかもしれません。

ちなみに、今回の旅行中も
現金のやりとりをしたのは1回のみ。

中国にいると「お財布」という概念を
忘れてしまいます。

さて、今回の変えログでは、
旅行中にふと思った

「なぜ、こんなにもオンライン決済が
 進んでいるのだろうか?」

という疑問に関して
考えていきたいと思います。

オンライン決済が進んだ大きな理由

この疑問を考えた時に、
ポイントになるのは
「人口」ではないでしょうか。

中国の人口は13.9億人。
日本の約10倍の人が暮らしています。

人口が多いからこそ、
コミュニケーションの頻度が
多くなりがち。

だからこそ、
できるだけ無駄なコミュニケーションは
少なくしたい。

オンライン決済が普及した背景には、
そんな理由があるのではないでしょうか。

例えば、私たちが
「今の10倍」のコミュニケーションを
取らなければいけないと考えたら・・・

少し、ゾッとしませんか?

中国、現地人の本音

実際、現地の友人に話を聞くと、
こんなことを言っていました。

「親族や身近な友人とは
 wechat(※1)などを使って、
 ずっと繋がっている。

 でも、
 それ以外の人とは面倒なので
 できるだけ会話を減らしたい。」

※1)中国版のLINEのようなアプリのこと

たしかに決済だけでなく、
飲食店での注文も
QRコードを用いたオンライン方式に
なっていました。

行列店の注文の仕組み

さらに行列店では、

「待ち時間を店員に確認するのも面倒」
ということで、

次のような仕組みをつくっています。

 【1】事前にオンラインオーダー

    ↓↓↓

 【2】商品完成後に通知

    ↓↓↓

 【3】取りに行く

コミュニケーションを
できるだけ少なくしている工夫が
見えますよね。

今回のまとめ

中国は人口が多いからこそ、
コミュニケーション頻度が多くなりがち。

現地の人々は日頃から、
その頻度の多さに困っていました。

だからこそ、
できるだけ無駄なコミュニケーションを
少なくしようとオンライン決済が
進んだのではないでしょうか。

決済意外の分野でも、現在は、
「コミュニケーションを減らす」ものが
流行っています。

ただ、時代は基本的に
「揺り戻し」が起こるもの。

そのため今後は、コミュニケーションを
「望んで増やしていけるサービス」が
流行るようになるのではないでしょうか。

今後の中国ビジネスの動向にも
注目です!

【ライター】
野田 拓志
株式会社 ビジネスバンクグループ
経営の12分野ガイド
早稲田大学非常勤講師

大学時代、開発経済・国際金融を専門とし、 その後「ビジネス×途上国支援」を行う力をつけるために一橋大学大学院商学研修科経営学修士コース(HMBA)へ進学。 大学院時代に、ライフネット生命の岩瀬氏や元LINEの森川氏に対して経営戦略の提言を行い、そのアイデアが実際に事業に採用される。 現在は、「社長の学校」プレジデントアカデミーの事業部長として、 各地域の経営者の支援やコンサルティングを行う。2017年4月からは早稲田大学で非常勤講師として「ビジネス・アイデア・デザイン(BID)」を行う。


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