「人の教育」は、

どの時代も大きな課題です。

教育は、継続性が重要なので、
「続けるモチベーション」が
とても大事。

では、
「学び」に対するモチベーションは
どこから生まれてくるのでしょうか?

1.「学び」に対するモチベーションは
何から生まれるのか?

「学び」に対するモチベーションは
どこから生まれるのでしょうか?

それは、

【その先に「何が得られるか」を
 しっかりと理解すること】からです。

「得られるかもしれない」
「できるかもしれない」
「変われるかもしれない」

という「期待感」がポイント。

学ぶことのモチベーションは、
この「期待感」から生まれます。

つまり、
「何のために学ぶのか」という
「目的」を定めることが
モチベーションアップの鍵です。

ここで重要なのが
「目的」と「目標」の違い。

人は「何を、どれだけこなす」という
「目標」だけでは自発的には動けません。

「何のために」という
「目的」こそが必要なのです。

2.歴史的に見て、
「学び」の重要性が最も高まっている

そもそも、なぜ私たちは
学ぶ必要があるのでしょうか?

「キットカット」で有名な
ネスレ日本の代表、高岡氏は、
こう話しています。

“昔の日本は、
国家、企業、個人という3者が
win-win-winの状況でした。

つまり全員が、
「日本を成長させる」という
共通の目的を持っていたのです。

しかし今は、
その3者の関係が崩れています。

その状態が意味しているのは
個人は、自分で自分を成長させないと
危険な状態になっているということ。

昔は、企業・国家が、
個人を守ってくれました。

しかし今は、
守ってくれるかどうか、わからない。

このような世の中では、
個人は自分自身の成長のみが拠り所。

だからこそ、
個人の能力が求められる
世の中になっているのです。”

このような背景を受けて、
「スキルシェア」という言葉が
ブームになりつつあります。

スキルシェアには2つの意味があります。

【1】スキルの提供
 個人の持っているスキルを
 提供して他社に貢献すること。

「クラウドワークス」など、
 クラウドソーシングに関係する。

【2】スキルの伝達
 何らかのスキルを持っている人が
 他者にスキルを教えること。

「ストリートアカデミー」など、
 教育系マッチングサービスに関係する。

時代背景から、
特に【2】の意味での「スキルシェア」に、
需要が高まってきています。

「個人の力を高める」という観点から、
“学び”に再度、注目が集まってるのです。

3. 企業はどうするべきか?

個人が「自身の力を高めること」に
主眼を置く世の中になったとき、

学びの機会を与えることは、
企業にとって「損をする」ことにも
繋がる可能性があります。

せっかく学んでもらったのに、
その学びを会社の中で活かすのではなく、
別の会社に移ってしまう。

これは、
MBAや海外大学派遣を終えた後に
よく起こることです。

何か対策はできないものでしょうか?

ひとつの解決先として効果があるのが
「何のために学ぶのか?」を
個人・企業がすり合わせること。

つまり、

「個人が得たいもの」と、
「企業が得て欲しいもの」が、

一致するように
対話を重ねていきます。

学びの結果、得られるものが、
「個人の成長」にも繋がり、
それが「企業の成長」にも繋がる。

この「ニーズが交わるところ」を
見つけることができれば、
人は自発的に学びに取り組んでいきます。

「社員が自主的に学んでくれない…」と
お悩みの方は、ぜひ一度、
社員と対話の機会を取ってみてください!

皆さまの学びが、
素晴らしいものになることを
楽しみにしております。

【ライター】
野田 拓志
株式会社 ビジネスバンクグループ
経営の12分野ガイド
早稲田大学非常勤講師

大学時代、開発経済・国際金融を専門とし、 その後「ビジネス×途上国支援」を行う力をつけるために一橋大学大学院商学研修科経営学修士コース(HMBA)へ進学。 大学院時代に、ライフネット生命の岩瀬氏や元LINEの森川氏に対して経営戦略の提言を行い、そのアイデアが実際に事業に採用される。 現在は、「社長の学校」プレジデントアカデミーの事業部長として、 各地域の経営者の支援やコンサルティングを行う。2017年4月からは早稲田大学で非常勤講師として「ビジネス・アイデア・デザイン(BID)」を行う。


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