ディズニーのキャストは、なぜ「自分で考え、自分から動ける」のか?
今回の講師は東京ディズニーランドを管理・運営する㈱オリエンタルランドに入社し20年間人材教育、東京ディズニーシー、イクスピアリ(複合ショッピングセンター)などのビッグプロジェクトの立ち上げや運営、マネジメントに携わって来た 大住 力 氏にお越し頂きました。20年間ディズニーの現場で、人材育成を実践してきた大住氏から、”普通の人”を向き不向きに 関係なく「自分で考え、自分で動ける」スタッフに育てる実践ノウハウ学びます!
“Duty”と”Mission”の二段構え
大住氏によると、ディズニーが大切にしていることは次の3つです。
「理念」「組織活性」「コミュニケーション」
その中でも、ディズニーの中では仕事に対して大切な『理念』があり、
その考えは2段階になっています。
一つは、ディズニーの2万5000人にも及ぶ職員がスタンダードとしている
『Duty(作業)』という仕事。
そしてもう一つは、
『Mission(役割)』という仕事です。
第1段階:Duty 60%
Dutyは「いつ誰がやっても同じ結果になる仕事をする」ということ。
やって当たり前のマニュアルを徹底し、それが普通だと考えることがディズニーの常識です。
マニュアルではやることと、やるべきことの「順番まで管理する」ことで、
誰でもできるのレベルを引き上げています。
そのレベルが、仕事で言うと60%ぐらいの仕事だと大住氏は言います。
では残りの40%は?
第2段階:Mission 40 %
自分たちが行うべき本来の仕事。
それが残りの40%となるミッションです。
私たちが仕事を通してお客様にどうなってほしいのか、
「自分の頭で考える」ということが生きてきます。
Dutyがあることによって、基準ができます。
「不満がでない」という最低ラインが守られるのです。
そこに個々の考え、アイディアが積まれれば、
普通という基準以上の価値が提供でき、満足を超えるレベルまでいくことができます。
まとめ
今回はディズニーが特に大切にしている「理念」についてご教授いただきました。
Dutyでのポイントはただマニュアルを作ればいいということではありません。
▶︎「チームの中で常識となるルールを決める」ということです。
そのことが、
「誰がやっても同じ結果を生むことができる」
最低限の仕事のベースとなります。
そこにMissionを加える。
「自分の頭で考えて工夫する」ことで、
ベースラインを超えて、本来すべき役割の仕事ができます。
みなさんも組織の中での「当たり前」を確認した上で、
本来の役割である「自分の頭で考えることを推奨する環境を作り」に取り組んでみて下さい。
講師紹介

ソコリキ教育研究所 所長
大学卒業後、東京ディズニーランドを管理・運営する㈱オリエンタルランドに入社し20年間人材教育、東京ディズニーシー、イクスピアリ(複合ショッピングセンター)などのビッグプロジェクトの立ち上げや運営、マネジメントに携わる。
また、東京ディズニーランドのみならず、東京ディズニーリゾート全般の、マーケット戦略・コンテンツ開発又、人材教育の領域では、現場のスタッフのモチベーションアップを目的にディズニーランドの創始者であるウォルトディズニーの研究会(同好会)を立ち上げ、そのリーダーとして現場指揮の向上に努め、個人のキャラクターを存分に発揮したチームリーダーとして後輩からの人望も得てきた。現在はそのキャリアを活かし、㈱環境経営戦略総研においてエデュケーション(教育)とエンターテイメント(楽しさ)を融合させたエデュテイメントプログラムを取り入れた、人材育・モチベーションの講演・プログラム開発を行っている。
大住 力 氏 出版書籍
セミナー詳細
日程 | 2014年5月29日(木) |
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時間 |
※終了しました (受付開始18:40〜) |
会場 | |
定員 | 70名 |