ウォークマンは、負けるべくしてiPodに負けたのだ。

VAIO、スゴ録。ソニーが誇る大ヒット商品を次々生み出し、

途方もない赤字部署をあっという間に立て直した天才は、

何故、愛してやまないソニーを去る決心をしたのか。

 

その後、世界を席巻するグーグルの日本法人社長を務めた著者が振り返る、

ソニーでの二二年間とグーグルでの三年間。

「なぜソニーはアップルを超えられないのか?」

「どうして日本からグーグルのような会社が生まれないのか?」

といった類の質問を私自身も幾度となく受けて来た。

 

「冗談じゃない、日本が生んだソニーは

           アップルやグーグルの手本となる企業でさえあったんだ」

 

というのが辻野氏の本音である。

 

本講演のタイトル「グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた」は、

グーグル全盛の今日にはまさに逆説的だ。

 

しかし日本人が創業した世界企業であるソニーは、本当はそのくらい凄かった。

 

そして私は、そのソニーで、反面教師的なことも含めて実に多くのことを学んだ。

それらの学びがあったからこそ、グーグルの急成長の理由を理解し、

そこで密度の濃い時を過ごすことができたと思う。

と語る辻野氏。

 

ソニーが誇る大ヒット商品を次々と生み出し、

その後、世界を席巻するグーグルの日本法人支社長を

務めた辻野氏が語る経営術とは?