1年を通して、「経営の“要素”と“構造”」を学ぶ『経営の12分野』

今回は「管理力」の3つ目のテーマ「仕組み化」です。

 

経営を成長・拡大させていくためには仕組み化が必須だと言われて異論を唱える人はいないでしょう。

本セミナーでは、 どうすれば仕組み化ができるのか、仕組み化をする上で重要なポイントは何なのか等、様々な角度から仕組み化について重要なポイントをお伝えしました。

 

本レポートでは、仕組み化を実現するために重要なポイントをエッセンスにまとめて、お伝えします!

 

 

属人的=不安定

仕組み化とは何でしょうか?

浜口は属人的にならずに仕事を進める方法を構築する事と表現しました。

また、さらにわかりやすく表現するといつ、どこで、誰がやっても同じ成果を出せる方法にする事だとも話しました。

 

仕組み化を考える前に、まず知るべき事実に、どんな優秀な人であっても、「人は安定していない」ということがあります。人は仕組みがない限り、安定的に仕事ができないのです。

 

では、仕組み化のゴールとは何でしょうか? その問いに対して浜口は、こう話しました。

 

「仕組み化の目的は会社の永続です。重要なものであればあるほど仕組み化しなければなりません。究極的なゴールイメージは、社長が3年間不在でも存続できる会社です。それくらいの仕組み化を目指しましょう」

 

 

仕組み化ができない意外な理由

 

 

仕組み化が重要なことは誰でもわかります。では、なぜ多くの会社が重要だとわかっていても仕組み化できないのでしょうか? そこには意外な理由があると浜口は伝えました。

 

それは社長が有能だから」です。多くの社長は仕事ができるので、いつでも自分で仕事や新規顧客を持ってくることができると思っているから、あえて仕組みにしようとしないのです。

仕組み化がうまい社長は成功し続けます。そのことを表現するために、浜口はこのように表現しました。

 

一旦成功する社長は水を汲みに行くのが速い。成功し続ける社長は井戸を掘るのが早い。

 

 

仕組み化のスタートは仕分けから

 

仕組み化を図るためにまず始めるべきことは「仕分け」です。

あなたが行っている仕事で仕組みにできそうな仕事はありませんか? 

仕組みの反対は属人です。自分の行っている仕事で仕組みにできるものと、属人でなくてはならないものにわけましょう。

 

今、属人で行っている仕事もどこかを仕組みにできないかと考えることも大切です。

仕組みにすることによって、まず感じられるよいことは社長の時間ができることです。

 

できるだけマストの時間を減らしましょう。

一度時間を生み出すことができれば、その時間を使って更なる仕組みを考えることができます。

 

「仕分け」が終わって、ようやく次に「仕組み化」です。

仕組み化の考え方は次にまとめます。

そして、「仕組み化」はつくって終わりではありません。

定期的な「メンテナンス」も重要です。

 

「仕分け」➡「仕組み化」➡「メンテナンス」

という3つのステップを意識して行きましょう。

 

 

仕組みの5つの要素

 

仕組みを考えていくにあたって決めるべきことはそんなに多くありません。基本的なところからおさえておきましょう。

 

最もシンプルに考える場合、気をつけるべきことは以下の5つです。

 

 

1、誰が

2、いつ

3、何を

4、どうやって

5、チェック

 

 

基本的なところではありますが、すべての仕組み化する仕事を上記5つのチェックポイントでまとめることにより、再現性の高い仕事の仕組みができるはずです。

 

また、良い仕組みをつくるための最大のコツは、人を信じないことです。

これはメンバーに対してのみ言えることではなく、自分自身にも言えることです。メンバーも自分も基本的には弱い生き物だと思い、“仕組みを考える” ということにおいては、人を信じずに仕組みをつくっていきましょう。

 

 

仕組み化の仕組み化

 

会社で仕組みを増やしていくためには、仕組み化の仕組み化が重要です。仕組み化の仕組み化を実現するためには、2つのポイントがあります。

 

1つ目のポイントは、マニュアルや手順書をテンプレートでつくるということです。

 

いきなりマニュアルをつくりましょうといっても、なかなか0から生み出すのは大変です。

最初のテンプレートは上で紹介した5つの要素(①誰が、②いつ、③何を、④どうやって、⑤チェック)で十分です。

その5つを紙にまとめ、制作者の名前と日付を記入し、まとめていく仕組みにするとよいでしょう。

 

2つ目のポイントは社長不在の日をつくることです。

 

これは強制的に決行することが鍵です。おすすめは水曜日の午後。

そこから徐々に時間や日数を伸ばしていき、社長がいなくても仕事がまわる仕組みをつくりましょう。

 

不在日の増やすステップは以下の7つがおすすめです。

 

1.   half day / every week

2.   1 day / every week

3.   2 weeks / every year

4.   1 week / every month

5.   1 month / every year

6.   3 days / every week

7.   No one Know

 

いきなり長期間の不在日をつくることは現実的ではありませんが、徐々に日数を増やしていき、最終的には3年間、社長がいなくても仕事がまわる仕組みをつくっていきましょう。

 

 

昨年の4月にスタートし、いよいよ1クールも終盤に入った『経営の12分野』シリーズ。

 

次回はついに最後のテーマ、「投資とリスクマネジメント」です。

経営は投資の連続です。

何に対してどれくらいの規模で投資するかは経営の方向性を決める大きな意思決定でしょう。

 

また同様に、リスクを管理していくことも欠かせません。

経営を永続させるための投資とリスクマネジメントについて共に学んでいきましょう。