著名ビジネス書作家や各界で活躍されている方を講師としてお招きし

 

約100名の規模で毎月開催する起業家支援プログラム・プレミアムセミナー。

 

 



2012年1回目のプレミアムセミナーは、小さな会社のブランド戦略の専門家

 

スターブランド社の村尾隆介先生にお越し頂き

 

『小さな会社のブランド戦略』についてご講演を頂きました。

 

 



村尾先生のセミナーはただ話を聞き、ノートを取るといった講義形式ではありません。

 


様々な楽しいワークショップを通じて、自分の会社、

 

そして自分自身のブランディングを考えていく、学びあり笑いありのエンターテイメント。

 

 


「コストをかけずに明日から取り組める5つのブランド戦略」を軸に、

 

小さな会社のブランドづくりと社長のパーソナルブランドづくりにおいて

 

重要なポイントをたっぷり伝えて頂きました。

 

 


本レポートでは、その模様をエッセンスにまとめ、ご紹介させて頂きます。





 

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Point.1 ブランド戦略の土台づくり
~社内のスローガンをつくろう~





ブランドづくりとはロゴをかっこよくすることではありません。

 

ただ見た目を変えただけでは、すぐにメッキがはがれてしまいます。


 

 

ブランドづくりには土台づくりがとても重要です。家で言えば「基礎工事」。

 

会社の基礎工事とは、ビジョン・ミッション・クレドといったものです。

 



ビジョン・ミッション・クレドは、つくることはできても、

 

組織の末端にまで浸透させることは簡単ではありません。

 

 


そこでおすすめなのが「社内のスローガンをつくること」だと村尾先生は言います。

 

強い組織にはほぼ例外無く、スローガンが存在します。

 

そのスローガンをロゴに落とし込んでいる組織も少なくありません。


 

ブランド戦略のために1年を通じて社内で合い言葉となるスローガンをつくりましょう。

 

 

英語でも日本語でもかまいません。


 

今年一年をかけて社員誰もが口にしたくなるようなスローガンをつくってみてください。



 

 

 

Workshop.1 あなたの会社の今年の「社内スローガン」を考える。

 

 

 

Point.2 会社の知名度を上げる
~プチブランドをつくろう~



 

ブランド戦略の究極的なゴールは、営業部が存在しないでも売れていくことです。

 

お客さんが自分から買わせてくださいと言ってくれるように、ブランド戦略を設計しましょう。

 

 

村尾先生は「ブランドを目指すこととは分かりやすく言うと目立つことです」と説明しました。

 


常に活字になっている会社、面白いニュースを提供している会社は

 

メディアも喜んで話題に取り上げます。メディアが喜ぶ企画とは、絞り込まれたものです。

 

絞り込まれたことをやって、プレスリリースを出すとメディアに注目されるでしょう。

 

 


例えば「大きめのかわいい靴の専門店」や「女性限定、離婚専門の法律事務所」。

 

このような絞り込まれたポジションで活躍している会社がブランドをつくっていくのです。

 

 

ぜひ皆さんも〇〇専門の~~、〇〇向けの~~といったアイデアを出してみてください。

 

何度も繰り返しているうちに、すごく良いアイデアが出てくるかもしれません。

 

 

 



Workshop.2 あなたの会社の事業を、遊びながら極力絞り込んでみる。

 

 

 

Point.3 新しい顧客づくりを常に考える
~リブランディングで会社を変えよう~

 

リブランディングという言葉をご存知でしょうか?

 

リブランディングは単に新しいロゴをつくったり、

 

違ったイメージのデザインをつくることではありません。

 

 

「 リブランディングとは、新しい顧客づくりです 」
と村尾先生。


 

 

同じ顧客に対してデザインを変えてもそれはただ単に、イメージチェンジです。

 

ブランドづくりとは、中長期的な成功のための戦略だと考えましょう。


 

 

次なる顧客層を考えてその顧客層に新しい価値やイメージを提供するためには

 

どうすればよいかを考え、実行することがリブランディング成功の鍵です。

 

 

 




Workshop.3 街にある昔ながらの銭湯。どうやって新しい顧客をつくるか考えよう。

 

 

 

Point.4 価格を下げる<価値を上げる
~会社の想いをストーリー化しよう~



 

ブランドは各価格帯に存在します。エルメスもユニクロもブランドです。

 

ドトールもスターバックスもブランドでしょう。

 

 

では、小さな会社はどの価格帯を狙うのがよいでしょうか。

 

 

村尾先生は言い切りました。

 


「小さな会社が安い低価格でブランドを目指してもなかなかうまくいきません。

 

 なぜなら大企業にスケールメリットで負けてしまうから。

 

 
低価格ではなく、“ちょい高だけど、喜んで買ってもらえる”というポジションを目指すことが

 

 小さな会社のブランド戦略です」


 

 


ちょい高でも買ってもらえるようになるためには、知恵が必要です。

 


つまり、価格ではなく、価値で選んでもらえる会社にならなければなりません。

 

 

「価値で選んでもらうために一番簡単なのは、会社について知ってもらうことです」

 

と村尾先生は続けました。


 

 

商品とスペックだけしか出ていなかったら、単純に価格を比較されて、安い方が選ばれてしまいます。

 

そうではなく、会社の想いや行っていることを知ってもらえたら

 

「この会社いいことやっているな」と思ってもらえて、選んでもらえるのです。

 

 


それをうまくやっているのがパタゴニア。パタゴニアの価格帯は少し高めです。

 

ですが、この会社は良いことをやっているとみんなが知っているので

 

ちょい高でも選ばれ続けているのです。

 

 

私たちもパタゴニアに倣って会社のことを知ってもらう努力をしましょう。

 

そのためにおすすめなのが、会社の想いをショートストーリー化することです。

 


自分たちがどういった想いで今の事業を行っているのか、なぜこの会社を立ち上げたのかを

 

ストーリーとして語れるようにしましょう。

 

 

 




Workshop.4 社名や屋号の由来をストーリー化していく。

 

 

 

Point.5 印象に残る人を目指す
~プレゼン力をあげるために
アドリブ力をあげよう~



 

5つ目のポイントは個人のブランディングについてです。

 

パーソナルブランドを高めるためには印象に残る人を目指しましょう。

 

では、どうすれば印象に残る人になれるでしょうか。

 

 

ビジネスとは毎日がプレゼンテーションです。

 

また、ブランドづくりにおいてコミュニケーション力は必要不可欠でしょう。

 

そこで、覚えておいて頂きたいのは「いいことを言う人は印象に残る」ということです。

 

 


では、そうすればいいことが言えるようになるでしょうか。

 

いいことを言う人は共通してコミュニケーションの中に余裕があります。

 

 

常に7~8割の余裕を持って会話をしています。


 

 

そのためにおすすめしたいのが「アドリブ力をあげていく」ということです。


 

会話の中で余裕を持ちながらアドリブ力をあげていきましょう。

 

 

そのためのポイントは「聞かれたことに、まともに答えない」ということです。

 

会話の中で何かを聞かれたときに、思わずクスッと笑ってしまうような良い切り返しをすると

 

場が和んだりします。

 

ぜひ、日々の生活の中で聞かれることに対してどう答えたら場が和むかを考えてみてください。




 

 

 

Workshop.5 旅行前夜。一緒にいく友人から「39.3℃も熱がある。どうしよう?」というメール。どんな返信がよいか考えよう。

 

 

 

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組織のブランディングから個人のブランディングまで、5つのワークショップを交えて

 

ブランディングの本質に迫った村尾先生のブランディングセミナー。

 

 

セミナーの最後には小さな会社のブランディング成功事例として

 

四万温泉柏谷旅館の柏原益夫さんに自社の成功までの軌跡についてお話頂き、

 

さらにブランディングに対する理解を深めることができました。



 

 

会場は終始大盛り上がり。

 

参加者の皆さんの楽しんでいる笑顔がとても印象に残りました。

 

「コストをかけずに明日から取り組める5つのブランド戦略」のテーマ通り

 

すぐに実践できるアイデア満載のこのセミナーにご参加頂いた皆さんには

 

ぜひ具体的なアクションにつなげて頂きたいと思います。

 

 

 

 



村尾先生、ありがとうございました。

(龍見亮太)